「 2016年11月20日 」一覧

イシモチとテンジクダイ

 

kakure

「そうだ!カクレイシモチを撮りに行こう!」改め「そうだ!カクレテンジクダイを撮りに行こう!」

写真はそのカクレテンジクダイ。

少し前の代表的な図鑑には「カクレイシモチ」という和名で載っていて、日本産魚類検索第三版には、図柄の下に「カクレイシモチ」解説文は「カクレテンジクダイ」とおかしなことになってます。

そもそも論文ではカクレテンジクダイと命名されたにも関わらず、単純なミス、つまり言い間違いでイシモチになったようです。

それが検索の第三版まで引きずっちゃっているんですね。

私の出した「海水魚1000」には、ちゃんと「カクレテンジクダイ」と載っています。おそらくこの種を載せるときに検索みて、専門家に突っ込んだ記憶がうっすらあるので、間違えることなくテンジクダイとして載せられたんだと思います。

もちろんそんなことはすっかり忘れ、なぜかカクレイシモチとして記憶し、しかも自分の図鑑を見ないで、少し前の図鑑を確認して

「そうだ!カクレイシモチを撮りに行こう!」なってタイトルを書いてしまったのでした。

それにしてもこのテンジクダイの仲間たち、種によって何々イシモチだとか、何々テンジクダイとちょっとややこしいです。

思い切ってどちらかに統一してくれるとありがたいんですけどね。

koyari

写真は少し前の図鑑では、コヤリイシモチとして載っています。もちろん少し前の図鑑を見て、「おー、八丈島初記録、コヤリイシモチ発見!」と喜んで前日のブログに書き込んだのでした。

その時も、あれイシモチだったっけ、それともテンジクダイだったっけとわからなくなったので、図鑑を見直して書いた記憶を覚えています。やっぱりややこしいので言い間違えても仕方ないと思います。

ところがこのコヤリイシモチ、魚類検索の第三版ではコヤリイシモチの和名は消滅し、新たにトゲナガイシモチと付けられていたのでした。

図鑑もちょっと古いとダメなところが出てしまうんですね。

dsc_5164

ついでに先日出したスカシテンジクダイの写真ですが、どうやら別種になってしまうようです。まだ和名がありません。

3年か5年後くらいの図鑑には、ちゃんと和名が付けられて載ると思いますが、きっとその時調べる図鑑が今現在の図鑑たちだったら「まだ和名のない種を見つけた」なんて、喜ぶダイバーがいるんじゃないでしょうかね。