「 2023年06月17日 」一覧

アミメオヤビッチャ

2008年3月、今から15年前。フィリピンのアニラオの浅場で謎のオヤピッチャの仲間を撮影した。オヤビッチャ属とはわかるも該当する種がいくら調べてもわからなかった。
専門家にも問い合わせたけど未記載種ではないというそっけない返事。
もんもんとしたまま、今に至る。
ところが、今年の春にスズメダイの図鑑の増刷が決まった。とは言っても12年前に出版した図鑑なので、分類が極端に変わっているし、和名が付けられている種類はゴロゴロいるし、こりゃ増刷ではなく、改訂版じゃなきゃダメだね。

ということで出版社に提案して了承を得た。ただしここまで変わってしまうと、最初から組み直しをしなくてはならないので、来年の初夏の出版となってしまった。

わーい、かなり期間があるから、写真の差し替えもできるし、新たな種も入れることもできる。

そんな感じで編集作業を進めていたら、Facebookで私が主催している「44の談話室」というグループ内で「アミメオヤビッチャの写真を見せてください」書き込みがあった。

アミメオヤビッチャって何??? そんなスズメダイいたっけ。

早速ネットで調べると、標本写真がありました。

あれれれれれれれ。。。

これって随分前にフィリピンで撮った謎のスズメダイじゃないかな。

ずっと頭の中で引っかかっていたので、過去の写真でもすぐに出せるほどしっかりした記憶。こういう事だけは覚えているから不思議だ。

見比べると、まさにビンゴです。

すぐに記載者である〇本さんに確認してもらい、めでたくアミメオヤビッチャである事がわかったのです。

15年のもやもやがついに晴れて、すっきりした出来事だったのです。

生態写真は多分初記録。しかも次回出る改訂版のスズメダイ図鑑にも載せられるとう最高の流れとなったのでした。

分布は、台湾、トカラ列島、フィリピンだけです。極めて稀な種類で、生態写真初記録になるんじゃないかな。

談話室で質問して下さった〇石さん、ありがとうございます。あなたのお・か・げ。

こちらの標本写真はトカラ列島産です。この個体で和名が付いたんですよ。

標準和名 アミメオヤビッチャ Abudefduf nigrimargo WibowoKoedaMuto & Motomura2018

ってことで、スズメダイ図鑑の改訂版が出ます。

そこでもう少し種数を増やしたいなぁ~と思っていねので募集します。

日本の和名の付いているスズメダイはみんなあるのでパスです。海外のスズメダイがよいです。

ガルバルディなんかあるとちょーうれしいんだけどね。

みなさん、記念に自分の写真を図鑑に載せませんか。。